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七夕の国 不思議な力を持つ一族の物語 岩明均

time 2017/06/15

七夕の国 不思議な力を持つ一族の物語 岩明均

七夕の国は2つの不思議な力を持つ一族の物語です。

七夕の国のストーリ

七夕の国は戦国時代から物語が始まる、丸神の里が大切にしている山に戦国大名の島寺が城を築こうと計画するが、丸神の里の出身者の「南丸」が「あの山は特別な山で里の者の心の拠り所」と反対し手打ちにされるところから物語が始まる。

その後、島寺は丸神の里の神官である「丸神」に使者を送り城普請を命じるが、「丸神」はそれを拒否して使者を殺し、島寺はそれに立腹して軍を率いて里に襲撃をかける。しかし、丸神の里では同様する人間はおらず。10名で迎え撃つ、自信満々で襲い掛かってくる島寺の軍の前面で光がはしると兵士が一瞬で倒され、島寺も何か特別な力で討ち取られてしまう。

この力は、なぜこの地域に伝わっているのか、また、この力を使うと体が異形になるというがなぜ異形になるのか、そして、里の大切にしている山、祭りとは、「いつの日か」と作中であるが何が起こるのかというなぞを残して、舞台は現代にもどる。

主人公はさえない大学生の「南丸洋二」でプチ超能力者、就職に困っており、のんびり屋の人が良い人物で、「丸神正美」教授のゼミに呼び出しを受ける。当初は特に平穏な日常と思われる日々を送っているが、その超能力により丸神の里をめぐる事件に巻き込まれていく。

 

七夕の国 作品の評価(5段階)

画力・・・・・★★★★  女性キャラが似たような顔が多い
ストーリ・・・★★★   色々と謎が残る
設定・・・・・★★★★  丸神の里の秘密と
キャラ・・・・★★★★★ 古くからの関連キャラが出て来て懐かしい
その他・・・・★★★   能力の有効利用はあるのか
総合・・・・・★★★         もう少しひねりが欲しかった

七夕の国の感想

七夕の国で最初から出てくる力、「手が届く者」の力に関してだが、威力はともかく使い道がほぼ思いつかない、作中で有効利用したのは南丸が人助けをした時ぐらいだろう。しかも、この力は使えば使うほど「カササギ」に近づいて行くというペナルティ付で、最後に南丸のおできが無くなったと言うが、他の能力者を見ると、一定以上変化した場合元に戻らない可能性が高いと思われます。

そして、作品の最後でこの力が宇宙へ行く力ではないかと丸神頼之は言っているが、それは彼独自の考えで、丸神正美は「カササギ」という宇宙人が入植候補地として定期的にこの地を訪れており、何らかの事情によりこの地を見捨てたのか、来れなくなった事が考えられ。その名残として、地形を変化させ、夏至を中心とした7日間だけ黒嶺山の稜線から日光が再び日を出すようにしているなどの大掛かりな事を行い、着陸の地である丸神山で行われる祭りの火は「誘導等」の役割を果たし、また、この地形を守るため、人々に手が届く力という武力をもたせ、「窓の外」という集団で見る夢(悪夢)でこの地域の者に対して、この地域を無条件に守る様に仕掛けをしているのではないかというが、こちらの説が正しいと思われます。しかも冒頭で「いつの日か」と遠い未来をさしており、なにか、伝承で定められた時があるのかもしれない。

また、「窓の外」に関して村の人が共通して見る夢という事だが、南丸と幸子が夢の中で会話していることからも分かるが、意思の伝達が可能ではないかと思われる。つまり、使いようによっては「手が届く」力よりも有用性が高いと思う。そして、丸神町の面々はこの力により強固な団結力があるため、もう少し協力してビジネス等を行ったほうが良いと思う。そうすれば、丸神山にゴルフ場の計画など起こらなかっただろうし、現実的に言うなら、外の物に手を加えて欲しくない場所なら神官の丸神家の所有にしておけば良かったと思う。

最後に、超能力というと、便利なイメージがあるが、この作品に出てくる超能力はリスクが高すぎる気がします。

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